2014年04月26日

DVD二題 〜侠と漢〜

 アベノミクスの効用か今年は制作されるドラマの本数が多くて俳優が足りないらしいです。なるほど片羽も気が付けば『MOZU Season1 〜百舌の叫ぶ夜〜』だの『刑事110キロ』に朝ドラに大河に…と録画を観るのが忙しくなっていたり。
 そういえばNHK『銀二貫』芦田愛菜ちゃん、素晴らしかったです!
 しばらく作品に恵まれてない感があった愛菜ちゃんですが、本作での役どころは商家の丁稚の主人公を慕う飯屋の娘。ヒロインです。まあ10代半ばの主人公と10歳かそこらの少女なのでまだ恋愛の様相ではなくボーイ・ミーツ・ガールといった雰囲気だったのですが、それでも主人公が飯屋に来ると落ち着きをなくしたりあれこれ世話を焼きたがったり、はっきり言って女の子じゃなくて“女”そのものでした。この凄まじい表現力、ここ2,3年でやたら増殖した同年代の子役たちには真似できませんぜ。


COWBOY BEBOP 5.1ch DVD-BOX
初回限定生産商品


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 前回のS&W M66と同時にリサイクルショップで入手したブツです。『カウボーイ・ビバップ』について説明いたしますと1998年に制作されたSFハードボイルドアクションアニメで、人類が太陽系の各惑星に進出し定住した近未来を舞台に賞金稼ぎの主人公一味が星々を巡って犯罪者と戦ったり過去の個人的な因縁に各々決着を着けたりするお話です。30分の全26話です。
 全体的な雰囲気や主人公の人物造形は松田優作『探偵物語』へのリスペクトに満ち満ちており、普段はダルな生活を送っている主人公たちが事件に遭遇するや実力を発揮してクールに解決するというフォーマットは後の『銀魂』『バーン・ノーティス』にも通じるものがありますね。

 そんな名作のDVD、片羽も長年欲しい欲しいと思いながら中古ショップで見かけると1万5000円ぐらいしてたので毎回見送ってきたのですが、今回入手した2004年に発売の5.1ch版DVD-BOXはなんと1万円ジャストでした。もう買うしか。なんだかケーキみたいな変な箱に入っているけど中には普通のDVDジャケットが並んで立っているのだろうと思って………

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箱を開けたところ。何でしょうかこの缶は?


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映画のフィルムの缶みたいですが


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中になんとDVDの1巻が!


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これは何を模したか今一つわかりませんが


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2巻が入ってます。


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3巻はCD-R風。


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4巻はMOディスクみたいな外箱。


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5巻。昔の少女スポーツ漫画のサントラレコードでしょうか?


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6巻。プレイステーション2のゲームソフト風ですね。


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ラスト7巻。ビデオテープ風。


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ディスクのレーベル面。
ホールのケーキが巻が進むごとに減っていくデザインです。
ちなみに片羽は全巻普通のCDケースに移しました。
毎度毎度このケーキ箱と奇怪なパッケージ群を
開け閉めしてはいられませんって(笑)


 ……とまあ形もサイズもまちまちなケースに全7巻のDVDが収められている特別仕様。完全ド新品か、でなきゃ1巻だけは開けてみたか程度の使用感の無さでしたが、収納スペースを無駄に消費しDVDの出し入れも面倒なこいつを前の持ち主が持て余したことは想像に難くありません。これを買った同じ店で普通の『カウボーイ・ビバップ』DVDセットは1万3000円で売られていましたので、店としても早く処分したい代物だったのでしょう。
 もちろんディスクの中身はちゃんと『カウボーイ・ビバップ』本編と映像特典が収録されていますのでシナリオ執筆中のBGVとしてものすごく働いてくれました。買った自分を笑いつつ、一生大事にします。



『男たちの挽歌』シリーズ
パラマウント版DVD
日本語吹替収録版


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1980年代。中国に返還される前のイギリス領香港で、それまでカンフー映画の独壇場だった香港映画界に“香港ノワール”旋風を巻き起こした『男たちの挽歌』(英雄本色/A BETTER TOMORROW)シリーズのDVD4本です。チョウ・ユンファとジョン・ウー監督の出世作です。

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『男たちの挽歌』(英雄本色/A BETTER TOMORROW)
記念すべき1作目。偽札マフィアの元幹部ホー、その弟分で組織内で失脚したマーク(チョウ・ユンファ)、そしてホーの実弟だが彼を憎む刑事キットの三人の男たちが偽札マフィアと全面抗争に突入し大銃撃戦をやらかします。ベレッタM92FやブローニングHPといった多弾数オートを二丁拳銃でぶっ放すスタイルの始祖です。


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『男たちの挽歌U』(英雄本色U/A Better Tomorrow U)
前作のラストでマークは死んじゃうのですが、双子の弟ケンがしれっと登場。ホーやキットと共に新興の偽札マフィアと戦います。シリーズで一番銃撃戦が派手でカッコ良く、演出全般フェティシズムに溢れていて濃い味です。4本の中で一番短い解説になってますが本作の魅力はグダグダ解説したくないです。何も考えずに観てください!


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『男たちの挽歌V アゲイン/明日への誓い』
(LOVE AND DEATH IN SAIGON/A Better Tomorrow V)

1作目の前日談。ベトナム戦争末期の1975年、陥落直前のサイゴンへ親類を出国させるためやってきた若き日のマークが謎めいた美女キットと出会って惹かれ合いますがキットの元カレでマフィアのボス(時任三郎!)と抗争になり、軍人まで巻き込んで大銃撃戦を展開します。悲恋の物語とともにマークのトレードマークである二丁拳銃と黒のロングコートの由来が語られます。


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『狼 男たちの挽歌・最終章』(喋地雙雄/THE KILLER)
原題見ればわかる通り『A Better Tomorrow』シリーズではありませんし他の3本とストーリーの関連性もありません。しかし本作を含めたここまでの4本は制作年次が近く、作品の雰囲気にも通底するものがあるため1セットで語られることが多いです。『ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌』は……何か違うんだよなぁ。
腕利きの殺し屋ジェフリー(チョウ・ユンファ)は銃撃戦の巻き添えで失明させてしまった女・ジェニーの治療費を稼いで足を洗おうとするのですが、雇い主であったマフィア組織はお金をくれないばかりかジェフリーの命を狙ってきます。ジェフリーは自分を追ってきた熱血刑事リーと意気投合し、共に組織と戦うのですが………というお話です。


 行きがかり上作品解説をして参りましたが、実は一番大事なのはこの4本の赤いパッケージのDVDが「日本公開復元版」であることです。片羽も実は劇場で『男たちの挽歌』シリーズを観たことはないのですが、少なくとも1990年代にVHSで出ていたバージョンそのままの映像と音声が収録されていることは確かです。
 なんでこんなこと言ってるのかというと、「そのまま」じゃないDVDが存在するからであります。

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黒い『男たちの挽歌』
発売元は……もう言うまい。


 パラマウントのDVDの音声は実はモノラルしか入っていません。
 対してこの黒いDVDはステレオ音声です。パッケージには「デジタル・リマスター版」と書かれています。
 まあ人類史上実に多くの映像作品がリマスターの名のもとに変なSEやBGM入れられて改悪されてきたわけなんですが、それでも改悪は改悪なりにそのバージョンとしては整合性が取れているのが普通でそれはそれで「ま、仕方ないか」とあきらめて観てしまえるというものです。
 しかしながらこの黒いパッケージの『男たちの挽歌』のリマスターがどんなだったかというと、元々入っていた音声を一様にボリューム引き下げて聞こえにくくし、銃撃戦シーンになるとどこぞのボクちゃんが作った銃声と爆発音が元の音声に重なる形でそこだけ明瞭な大音量で響き渡るというクソ仕様。はっきり言って映像作品として体を成していない代物で観るのが苦痛なので片羽各作品を1回ずつしか再生していません。おまけに映像特典は『男たちの挽歌』に関係があるようで全然ない銃の解説だったりするので、これはもう銃が好きなだけの担当者が好き勝手に仕事したのでしょう。
 さらに悪いことに昨年パラマウント版が出るまで長年にわたって黒い『男たちの挽歌』しかDVDが存在しませんでしたので、これが全国津々浦々のレンタルビデオ店に行きわたってしまっているのです。これではせっかく『男たちの挽歌』にたどり着いた見どころある若者が黒い『男たちの挽歌』を観て香港ノワールに失望し某国の糞リメイク版に流れてしまうではありませんか。
 なので全国のレンタルビデオ店のご担当者様、パラマウントの赤い『男たちの挽歌』シリーズを棚に置いてください。それも背に「日本語吹替収録版」と書いてあるやつを。

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実は赤いパラマウント版でも
ここが「デジタル・リマスター版」になってる
バージョンが同時発売されているようなのです。
おそろしいことだ。


 さて片羽、黒い『男たちの挽歌』は忌まわしい記憶とともに会社のシュレッダーにかけようと思ったのですが、これはこれで捨てられない理由が一つだけありました。

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 4本をまとめて入れてある外箱、これだけは良いセンスしています。というか片羽この外箱に騙されてこれ買ったんだった。
 茶道具の名物も入っていた木箱に価値が付くことはありますし、これはこれで何とか押入れの隅にでも保管しておいてみようかと思います。
posted by 片羽國雄 at 02:21| Comment(1) | DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>しばらく作品に恵まれてない感があった

とんでもない!愛菜ちゃんはいつも作品に恵まれてますよ。直近の「明日、ママがいない」も騒動には巻き込まれましたが、作品も役柄も愛菜ちゃんにハマってましたし、「パシフィックリム」も観客から大絶賛されたじゃないですか。
Posted by いやいや at 2014年04月26日 11:09
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