2013年04月04日

『ご家老様の贋札』執筆記(エピローグ) 〜ザ・デイ・アフター〜

 執筆期間中の片羽は暴走モードです。ユニコーンデストロイモード………よりはエヴァ界王拳EXAMシステム狂戦士の甲冑あたりが近い感じでしょうか。発動中は肉体や機体の限界を超えて並外れた戦闘力を発揮するがタイムリミットがあり、時間切れの後は普通に動くことすら困難になる系です。

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「EXAMシステム」搭載モビルスーツ
ブルーディスティニー1号機


 平日昼間は仕事に出かけますしイイ歳なので徹夜も可能な限り回避するのですが、脳のメモリを常に3割は作品に割いている状態なので疲労していきますし、床に就いても眠りは浅く目を閉じれば眼前はMS-Wordの画面か作品世界の書き割りの真っ只中。疲れを補うために無限に菓子を食いコーラ(無糖ではない)をガブ飲み。もちろんコーヒーが水代わりですし栄養ドリンクも多用します。
 そんな生活を1ヶ月続け、作品提出と共に暴走モード終了で緊張が解けて全ての疲労が肉体に押し寄せ体調不良に陥る(それでもちゃんと仕事には出かけます)のが片羽の通例なのですが、従来は1週間もすれば回復完了していました。
 しかし『ご家老様の贋札』の脱稿時は時代劇への不慣れによる桁違いの疲労、作品の出来栄えおよび将来に対する絶望感があり………完全にシナリオを書くことが嫌になっていました。それをリアルタイムで認めたくなかったので6月のNHKに着手したりしてみたのですがシナリオの書き方が脳から消えてしまっており手が動きません。
 仕方がないのでミニカーを愛でながら『西部警察』のDVDばかり観ていた初夏のある日、シナリオ・センターから奨励賞受賞の連絡が来ました。片羽は何でも良いから賞が欲しいとこれまで執筆活動を続けてきたわけですから喜んで授賞式に出向きました。心身ともに戦える状態でないのを誤魔化しながら。
 完全にシナリオ執筆が嫌になっていた、そこへ1つ受賞して気が抜けた、長年の疲れが出た、あるいはネタが尽きた、コンクール偏重で基礎を忘れた…不調の要因は様々思い当たるのですが複合要因と言って良いでしょう。その後の秋のコンクールでは数年ぶりに1次審査落ちを喫し、コンディションに不安を抱えたままこの2月のフジヤングシナリオ大賞を迎えました。

 で、最新作となるヤンフジの出来栄えはというと………………………考えないことにしています。『ご家老様の贋札』だって自己採点最低だったのに受賞してしまったのだから片羽の自己評価なんて当てになりません。
 今回どうせ不調ならと開き直り、数年来どうしても書きたいと塩漬けにしてきた…否、温めてきたお話を気の済むように書いて提出しました。今の私にできることなんてそれだけじゃないか。1次落ち上等、初心に還るだけだとという心持ちで。
 片羽だって人並みに器用に色んなジャンルを書いて出世したい気持ちはありますが、自分が心の底から書きたいお話でないと完成させることすらできない奴だともわかっています。だからこれからも好きなお話を好きなように…男臭くて男の子向けなアクション物を書いて行こうと腹を括っています。その上でチャンスを伺おうと。
 それが『ご家老様の贋札』完成から一年後の2013年春、片羽國雄営業開始にあたっての決意です。さてシナリオ・センターの通信研修科を少し真面目にやって、折角受賞したのだからライターズバンクも覗いて…

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福岡城跡の桜。
ご家老様、今年も桜が咲きました。


posted by 片羽國雄 at 03:00| Comment(0) | シナリオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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